美しいWeb告別記 記憶葬

自分の葬儀は家族葬、自分の墓は樹木葬で

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自分の葬儀は、ますます小型、内向き、多様に。

「終活と葬儀」について、ある保険会社が全国の50歳以上(内訳:50歳台42%+60歳台以上58%)の男女およそ千名の方から回答を得た2023年の大変興味深いアンケート結果を前回に続いて紹介したいと思います。

「自身のお葬式の希望は?」の質問には、他の統計と同じように、ここでも「家族葬」が他を引き離しての第一位(46.7%)になっています。葬儀がより小型、より内向きになっているこの傾向は、今後ますます(加速度的に)高くなりそうです。

第2位には「海洋葬、樹木葬などの自然葬」(14%)が登場。これらは共に自然への関心の高まりを示すものですが、誤解して欲しくないのは、「海洋葬、樹木葬」とは、いわゆる葬儀後の納骨を何処に納めるか、その方法の部類になります。「海洋葬」は葬儀後に遺骨を海に散骨することで故人の魂を自然に還す、「樹木葬」は葬儀の後で遺骨を樹木の元に埋骨することで、故人の魂を自然に還し、共に故人を弔おうとするものです。これらはいずれも、葬儀の後のプロセスであり、例えば「家族葬」を執り行った後での、これまでのお墓につきものの慣習や金銭に縛られない、納骨の新しいカタチとして理解することができます。

「海洋葬、樹木葬」という新しい傾向は他の調査でも顕著になっており、下図の2025年に行った「購入したお墓の種類」を聞いたアンケートでも「樹木葬」が半数近くを占め、他を寄せ付けない勢いで関心を持たれています。次に目を引くのは「納骨堂」や「合祀墓・合葬墓」が選ばれていること。この二つの購入理由には「樹木葬」と同じように、購入費用が安価なことに加え、「永代供養墓」としてそれ以降のコストが不要なため、子供達など遺された者にも負担をかけなくて済むことがあるようです。

このように、従来の標準様式である多くの参列者を望む「一般的な葬儀」は自分の葬儀の場合は全体の約1割に激減、これまでは墓のスタンダードだった一般墓も17%に減少するなど、遺された人には負担をかけたくないという意識がより強く出ていることがわかります。

次に、自身の葬儀費用についてはどうなのでしょう。価格の面でも、遺された人たちには負担をかけたくないという気持ちが前面に出ているようです。


上図の質問「自分の葬儀費用は?」に対して、想定(希望)する金額は100万円以内が合わせて60%を占めており、なかでも、その多くが50万円以内を想定となっています。

また、「ご自身または近親者が喪主としてお葬式を執り行った経験がある」方に、実際に要した葬式の総額を聞いてみると、100 万円以下が合計 で44.6%と半数近くになっており、遺された者としても、葬儀価格を抑える傾向にあることを実際に示しているようです。なお、お葬式費用の平均してみると、約 152 万円*となっています。
直近の他のアンケートでは葬儀の平均価格は118.5万円(株式会社鎌倉新書「お葬式に関する全国調査」2024年)という金額も出ており、自分の葬儀は100万円以内を想定しているのは、極めて現実的な数字だと思われます。

以上のように、希望する葬儀のスタイルと価格についてのアンケート結果をまとめて見ると
1)
「家族葬」に代表される内輪だけの葬儀が支持され、従来のお墓ではなく海への散骨や墓石に代わり樹木の下に納骨する樹木葬に注目が集まってくるなど、葬儀のカタチがより多様になっていることがわかります。
2)
また想定する価格の傾向も、「家族葬」の価格帯はもちろんですが、いわゆる「海洋葬**」や「樹木葬」のように従来の様式に比べ、葬儀後もより低価格である納骨のタイプを希望する新しい傾向が生まれているようです。

**海洋葬:
最近、広がりをみせている葬送の一つに、粉状にした遺骨を海にまいて故人を弔う「海洋散骨」があります。
葬送方法の一つとしての認知されるようになって以降、「海洋散骨」の実施件数は年々増加しているようです。
ただ、増加のレベルは、業界団体の日本海洋散骨協会によると、直近の2024年度でも3118件にとどまっています。協会に加入していない事業者も多いので「実際には1万件規模の散骨が行われているのではないか」と協会の担当者は推測されています。

この新しい葬送の様式が注目されている背景のひとつは、墓の承継者問題にもあると言われています。近年、子供や孫達遺された者に負担をかけないために、地方にある墓を「墓じまい」しようとする傾向や、地方から都会に出てきた人にとって、自身の墓を新しく持つことが困難となっており、現実的な選択肢の一つとして「樹木葬」と共に「海洋散骨」が選ばれているようです。

今後は、家族葬+樹木葬が標準に。
さらに《Web告別記|記憶葬》を組み合わせて、故人を心から弔い、追悼していただけます。

このように、「家族葬」や極端な場合は葬儀を省き斎場・火葬場で荼毘にふす「直葬」など、葬儀の規模がより小さくなり内向きになる一方で、これらの葬儀と組み合わせて、遺骨を納める新しいカタチとして「樹木葬」や「海洋葬」が注目されるなど、今までにはなかった葬送の事例が見られるようになりました。

いつの間にか時代は動き、葬儀の現場も少しずつですが、新しくなっていることがわかります。これらの現在進行形の事象は、日本社会の変容と密接に関わりがあり、例えば人口減少と少子高齢化による将来へのバクとした不安を反映しているとも言えます。今後このままだと人口減少も少子高齢化もますます顕著となり、増える高齢者と少なくなる現役世代のアンバランスは、葬儀現場だけではなく、他の分野にも大きな影響を与えることになると思われます。

話題が少し傍に逸れてしまいましたが、家族葬+樹木葬が標準となるような内輪だけの葬送には、新しい課題も生まれてきます。それは、故人の親戚や知人など関係者への「訃報」の問題です。従来は、故人の社会的な人間関係を含めた様々な方に広く参列していただくために、亡くなった方のお名前、お通夜や葬儀の日時・場所を必ず記載し、速やかにお知らせするものが訃報でした。

ところが、家族や近しい親戚など身内だけの葬儀の後で、故人の関係者に亡くなったことを知らせ、納得のいくお別れをしてもらうには、どのような方法があるのでしょうか。例えば、毎年年末近くになると届く喪中ハガキで知らせるのは論外としても、「故人の意志に従い、葬儀は近親者のみにて執り行いました」との断りの一文を付けた一通の封書や直接電話での報告だけで事足りる場合も、十分考えられます。

これら今までの方法に代わりご提案するのが、Web上で執り行う、これからの時代にふさわしい《美しいWeb告別記|記憶葬》です。多くの関係者に向けて、故人の面影を偲び弔う場をパソコンやスマートフォンを通してどこでも・いつでも・何度でも提供します。

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ところで、今回ご紹介した家族葬や樹木葬・海洋葬などの自然葬の平均的な価格について次回ご案内します。

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この記事を書いた人

kiokusoのアバター kiokuso オーナー

記憶葬マネージャー < 心から故人を弔い偲ぶ《Web告別記|記憶葬》の更新に努めています。

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